右膝の前側と外側の痛み(棒高跳び)
当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
三郷スポーツ整体院Reve院長の恩田です。
今回は『棒高跳びの練習後に右膝の前側・外側に痛み』が生じたお客様。棒高跳びはまだ始めたばかりだそうですが、翌日に記録会にエントリーしていたため、どうしても参加したいとのことでした。
痛みを完全に抑えることは難しいと思いましたが、何とか1日出来るようにしてあげられればと思い、状態を診させていただきました。

まず、来院時は右膝外側関節裂隙周辺(関節の外側)に軽度の腫脹もあり、片脚立ちや膝を伸ばす運動、スクワッティングテストという疼痛誘発テスト全て痛みが出ている状態でした。
膝のお皿の位置も本来の位置よりも上に引っ張られており、膝はやや内反位・下腿(スネの部分)は内旋位となっていました。

痛みの変化を確認するためにテーピングでお皿を下方に引っ張り、下腿の位置も正常位置に誘導すると片脚立ちなどの痛みも軽減したため、一度テープを外し、脚のアライメント(骨配列)を変化させている大内転筋や内側ハムストリングス・腓腹筋内側頭という脚の内側にある筋肉や中臀筋などのお尻周りの筋肉にアプローチを行いました。
施術後に腸脛靱帯という太ももの外側にある靱帯部分が膝関節外側での痛みがまだ残っていたため、「もし明日の記録会に出るならテーピング、出ないならそのまま炎症が引くまで安静」の2択で、家族とも相談のうえ決めていただきました。
『どうしても出たい!』ということであったため、なるべく負担がかからないように、かつ動きを制限しすぎて競技の妨げにならないように・・・競技特性や痛みを出している靱帯の機能も考慮してテーピングを貼らしていただきました。

まだ育成年代のため、無理をさせるべきか悩むところではありますが、「自分がどうしたいか」を尊重して今回の施術内容に決定しました。終わった後のケアの方法も全て説明いたしました。
ちなみに翌日の記録会は無事、痛み無く参加できたようで、初めての記録会でシード権も取れたようです!素晴らしい!!
この『痛みがある状態で競技に参加させるかどうかの判断』は非常に難しい部分ではあります。痛みの部位や今後に支障が出る度合いを考慮すると止めなければいけない場面もあります。
あくまで施術者側の立場であり、医師などの医療機関でも無いため、必要なことを伝えた上で本人の意見を尊重しています。ただ、チームなどの監督・コーチが止めた場合はそれに従ってもらうようにしています。
この辺りを大事にしないで、『大事な試合前でも出場させられるように施術やテーピングします!』はちょっと違うと思います。
あくまで状態次第ですが、可能な範囲で対応はいたしますし、最善を尽くしますが、試合などの参加が難しい場合ははっきり説明しますので、「自分の場合はどうだろう?」とお悩みの方は一度ご相談いただければと思います。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。