腰の痛みと左大腿部の痛みを訴える70代の方の改善までの経過
当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
三郷スポーツ整体院Reve院長の恩田です。
今回はスポーツ関連では無く、「腰の痛みと左大腿前面の痺れ」によりダンスが出来ず、日常生活にも支障をきたしていた70代の方の症状について。

来院当初、腰を痛めてから5ヶ月ほど立った状態で、さらに初回の来院時の2~3日前から痛みが強くなっていた状態でした。運動をすると痛みが強くなるため運動も辞めてしまったり、身体を反らすような動きで痛みが強くなるため常に丸まった姿勢になっていたり、立ち上がりや段差を登るような動きも痛くて出来ない状態でした。
身体を左に倒す動きや左に捻る動きでも腰部に痛みがあり、股関節を伸ばすような動きでも腰と左大腿前面に痛みが生じていました。
これにはいくつかの要素が重なり合い症状を引き起こしていたため、すぐに症状が改善する状態ではありませんでした。専門用語の羅列になりますが下記のような状態が重なっていました↓↓↓
- 左腰部多裂筋という本来、背骨を安定させる筋肉自体が筋スパズムという痛みを出しやすい状態になっていること
- 左仙腸関節で左側の寛骨がインフレアという位置にあるため、左仙腸関節に後方離解ストレスが生じていること
- 左大腿骨と寛骨(骨盤)の位置関係により腸脛靱帯周囲の滑走性が低下して股関節屈曲-伸展の動きがスムーズに生じにくい
- 左腰部多裂筋の筋スパズムの影響もあるが、L3/4間の大腿神経由来の症状が誘発されている
- 左仙腸関節には軽度の不安定性がある
- 元々右腰方形筋や腰腸肋筋・広背筋などの右腰背部の筋緊張が強く、右側を固めるようなアライメント(骨配列)をとることで右肩甲骨-左股関節の連動した動きが生じにくい
などなど。文字だけじゃ訳分からないですよね・・・笑。
伝わってほしいのは痛みを引き起こしている要因は一つとは限らないということです。
いくつかの要素が重なり、痛みを引き起こしていると改善には時間を要する場合もあります。
痛み自体は腰部多裂筋という筋肉自体のスパズムと、大腿神経由来の症状が主体ですが、そこに負担がかからないようにするためには左股関節の可動域や右腰部・肩甲骨などの可動性の改善も必要になります。
そのため、まずは左仙腸関節という骨盤の関節部分に負担がかかりにくくするように左股関節の可動性を出すことから始めました。それに合わせて骨盤と背骨の連動性を高めていく必要があるのですが、初めのうちはなかなか効果を感じにくい状態が続きました。
今思うと、この効果が出にくい状態でも当院を信じていただき、よく通い続けてくれたと思います。それほどに変化が出にくい状態でしたが、手術や薬などに頼りたくないという強い意志があったので、私もそれに必死に応えたいとずっと思っていました。
全て説明すると長くなってしまうので、要点だけ。
- 股関節を動きやすい状態にしていき、左仙腸関節への負担を軽減させていく
- 股関節の動きがある程度出てきたら腰部多裂筋やL3/4椎体間の負担を減らすためにコルセット着用を指示
- 股関節-肩甲骨の可動性を改善させていく
- 右腰部の筋の硬さや柔軟性を改善させていく
- 体幹伸展時の痛みが軽減してきたタイミングで徐々にコルセットを外す時間を増やすように指示
- 体幹を安定させる筋肉の機能回復を図る運動や肩甲骨-股関節の連動性を高める運動を指導
このように痛みが生じている原因に対して施術と運動指導を繰り返した結果、
約1ヶ月半から2ヶ月の期間はかかりましたが、腰の痛みと左大腿部の痛みが消失し、趣味のダンスも問題なく行える状態に回復しました!

症状によっては時間がかかる場合もありますが、この方のように絶対に手術や薬に頼らずに治したいという強い意志があったから改善できたと思います。
全ての痛みが改善できるわけではありませんが、今の状態を少しでも良くしたいと、今の身体に悩みを抱えている方がいらしたら、当院へご相談いただければと思います。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
