股関節を動かすと音が鳴る(弾発股)
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三郷スポーツ整体院Reve院長の恩田です。
本日は『股関節を動かすと音が鳴る、弾発股』という症状について。

この弾発股は、音が鳴るだけであれば医療機関でも安静を指示されて経過を診ることになるような症状ですが、動かしている本人からすると結構嫌な動きなんです。特定の動きの時に鳴るので気になりますよね。
股関節を捻ったときや曲げ伸ばし時に外側でなる外側型の弾発股や、曲げた状態から伸ばした時に鼠径部で腸腰筋腱などの引っかかりにより生じる内側型など。外からも聞こえるぐらい大きな音が鳴る場合もあります。

この弾発音が鳴る場合は、オーバーユースなどが原因になるため、極力音が鳴らないように患部を安静にしたり動きに注意したりしないといけないのですが、これが骨盤と股関節(大腿骨)の位置関係によっては難しい場合もあります。
高校の野球部に所属する左打ちの子ですが、以前から左股関節を曲げた状態から伸ばすときに左鼠径部で音が鳴るとのことでした。
股関節は骨盤(寛骨)と大腿骨からなる関節ですが、この寛骨側が左だけやや前傾した位置にあり、なおかつ左仙腸関節のインフレアという少し内向きに入るような位置になっていました。
わかりづらいと思うので、骨盤が少し右を向いているのをイメージしてもらえたらと思います。

この骨盤(寛骨)の位置の影響で、音が鳴っていたため、骨盤を左側に回旋させる運動を数回行いました。これは一時的に骨盤の位置を修正する方法ですが、即時効果が出やすいため、施術の方針を決めるのにも役立ちます。
骨盤の位置を調整する運動を行い左寛骨の前傾などが改善した後に股関節を曲げた状態から伸ばしてもらうと元々鳴っていた弾発音が消失。ただ、これは一時的なものなので、その部分についても説明しました。
早い段階の処置であれば一時的に音が鳴らないようにすることは可能です。しかし、長期的に音が鳴る状態だった場合や、股関節を動かすときの動かすイメージが正常と異なる場合、股関節だけでなく体幹部などの他部位の影響で弾発音が鳴りやすい状態になっている場合は、音が鳴らない状態にするのに結構時間がかかってしまいます。
そのため、そういう方はコンディショニングの施術だけでなく、関節運動を良くするトレーニングが必要になります。トレーニングと言っても筋力をつけるわけでは無く、使いづらくなっていた部分を使っていき負担を減らすような運動を身体に覚えさせていく内容が中心になります。
ちなみこの高校野球の子は左打ちで、軸足股関節が今回のような状態であったことから、スイングのテイクバック時に軸足に体重がかかりきらず、開きが早くなりやすいためアウトコースの球に手が届きにくいという、プレー上でのパフォーマンス低下に繋がっていました。

今回の施術や運動指導がきっかけで弾発股の症状が軽減するだけでなく、アウトコースの球が届くようになって三振率が減るなどのパフォーマンス向上に繋がると最高ですよね!!
それでは今回はこの辺で。
最後までお読みいただきありがとうございました。